ハーメルンのバイオリン弾き/渡辺道明(漫画)

月刊少年ガンガンが生み出した大傑作ファンタジーですね!
1991年~2001年までと10年もの時をかけた長編です。渡辺先生の初連載作品であり代表作です。

いわゆるドラクエ方式の魔王討伐を目的にしています。物語がすすむにつれてハーメルの過去や各キャラクターの役割が出来ていき、ストーリーに厚みが出来ていきました。

基本的にギャグパートは徹底的にふざけたおす作品なのですが、シリアスパートではファンタジーにふさわしい重厚なシナリオで仕上がっています。
特に主人公ハーメルの出自と旅の目的は、全編を通した旅にしっかりした芯をもたらしたと言えるでしょう。

個人的にここまで悲愴感たっぷりに己との戦いを演じた主人公はなかなかいないと思うんですよ。物語はハーメルの血縁と使命のパラドックスが魅力になっていくのですが、やはりそこで味付けをするのは誤解と謀略の愛憎劇です。ハーメルと仲間たちにはそれがつきまとうのですが、最後まで屈することなく物語を終えます。
ハーメルは己の力の暴走との戦いだったのですが、それも見事にあの時代のファンタジーらしい路線で、なおかつ厳しさを抜かない描写でした。ファンタジーはやっぱり多少過激であっても辛く酷い状況と戦っていくべきなのだと、本作を読んで思いました。

藤原カムイ「ロトの紋章」という偉大なファンタジーの先人を擁するガンガンで徹底したファンタジーを、先生らしい描き方で作り上げたと思います!

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このページは、e-kashinが2010年9月 2日 19:15に書いたブログ記事です。

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